川崎医科大学 前田 恵
2011.1.24
2010年SOT授賞報告
2010年3月7~11日にかけてアメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティにて開催された「Society of Toxicology (SOT) 49th Annual Meeting and ToxEepo™」に初めて参加し,この中でも免疫毒性学会(JSIT)と交流の深い「Immunotoxicology Specialty Section (ISS)」で「The Health and Environmental Science Institute Immunotoxicology Young Investigator Travel Award」を受賞しました。本賞は設立25周年を迎えたISSで今回初めて設けられた賞で,学位取得後5年以内の研究者の中から免疫毒性学への貢献により贈られるということでした。本賞へ応募時の私は,川崎医科大学衛生学の大槻剛巳教授のもと免疫毒性学の研究を開始して丁度5年目に突入しようとしているところでした。『免疫毒性学への貢献』と言える程の大それた事が出来たかどうか微妙ですが,勤めだして初めて発表した学会が会長を大槻教授の務められた「JSIT第13回学術大会(倉敷)」だったということもありJSITとは数年来の付き合いになっています。あの有名なJSITのテーマソングがこの時に発表されたことを会員の皆様ならご周知かと思います。しかも,JSIT第13回大会に特別講演のため来日して頂いた米国ミネソタ大学Jean F. Regal教授は第25回ISSのPresidentでした。どうも私は免疫毒性学と縁があるようですね。今回発表した演題は「Functional analysis of human CD4+ T cells with decreased CXCR3 expression by long-term, low-level exposure to asbestos」。お陰様で発表した半分は“Reduction of CXCR3 in an in vitro Model of Continuous Asbestos Exposure on a Human T-cell Line, MT-2” としてアクセプトされました。Journal of Immunotoxicologyに是非投稿したいのですが,まだインパクトファクターがついていないようなので・・・すみません。でも,投稿する分野としては非常にマッチしているし,今後インパクトファクターが付き始めることを期待しています。次のワシントンD.C.で開催されるSOTは第50回大会ということもあり,JSITからはブースが出展されると聞いております。スミソニアンも良いですが,学会に参加される方はJSITのブースに足を運んでみられてはいかがでしょうか?